受精卵採卵をしました。

採卵は小松獣医師にお願いしました。

採卵方法について説明します。

枠場に牛を入れます。牛が暴れると採卵が上手くできないので、しっかりとロープで固定します。さくら207は大人しく枠場に入ってくれました。育ての親も緊張した面持ちです。

採卵器具を用意しているところです。

    

専用の薬剤を子宮の中に入れて、薬剤と一緒に卵を取り出す作業をしています。薬剤と卵は外に排出される際に、網のようなものを通ります。網目に卵が引っかかります。

子宮の中に入れている器具はバルーンカテーテルと言って、先端が膨らむ作りになっています。この器具の取り扱いを間違えると子宮が破裂します。採卵は簡単そうに見えてとても繊細で技術を用いる仕事です。

採卵作業が終わった後は、何人かのスタッフで直腸検査をしました。直腸検査とは直腸から手を入れ、子宮の状態を直腸越しに見る検査です。今回は過剰排卵された卵胞の様子を確認しました。薬の反応状態がよく、期待できそうでした。

続いて事務所で検卵です。普段ミーティングを行う事務所が研究室のようになりました。

卵のついている網のようなものから卵をシャーレの上に薬剤の上に落としている様子です。

    

検卵している様子です。卵のランク付けも行い、専用のシャーレに移し替えます。

ここで初めて卵が取れたか取れないか分かります。現場の雰囲気は緊張で張りつめていました。

結果はなんとA卵13個、C卵2個、変性卵6個でした。なかなか卵の取れない系統での大快挙!!飼育管理が良いとお褒めの言葉もいただきました。飼育者が取れた卵を見ている写真です。安堵した、嬉しそうな表情です。

  

 

    

C卵は生卵でホルスタイン種に土屋授精師が受精卵移植をしました。

    

A卵はストローに詰めて凍結します。

  

専用の機械でー196度まで1時間半かけて冷却しました。出来上がった受精卵ストローは液体窒素の中で保存します。

取れた受精卵は、ホルスタイン種に受精卵移植をして和牛生産をします。和牛生産にも力を入れていけるように頑張ります。